安心シートは通常の防虫剤と異なり、殺虫成分を一切含んでいません。
一般的な防虫剤との違い
テレビCMでもおなじみの防虫剤
ピレパラアース(アース製薬さん)、ミセスロイド(白元さん)、ムシューダ(エステーさん)、ゴンゴン(金鳥さん)などは、いずれも合成ピレスロイドという殺虫成分を使っています。
合成ピレスロイドはニオイが無く、効果が長持ちするという特長があり、ほとんどの防虫剤に使用されていますが、皮膚や人体への刺激が強く、決して安全とは言い切れません。
一方、安心シートは殺虫成分を含まないので安心して使えます。
一般的な防虫剤 | 安心シートの防虫 | |
主な成分 | 合成ピレスロイド (殺虫剤) |
ミラクリーンR (ミネラル原料の消臭剤) |
防虫のしくみ | 殺虫成分を使って害虫を駆除 →人体に悪影響の可能性有り |
エサや仲間の臭いを消して 害虫が住みにくくする→人体には無害 |
経口急性毒性 LD50 (大きいほど安全) |
マウス雌雄ともに 3,500mg/kg 以上 |
マウス雄 32,960mg/kg マウス雌 31,930mg/kg |
※参考:金子秀雄ほか(1992)ピレスロイド系殺虫剤の哺乳動物毒性
防虫のメカニズム
小さな虫は、視覚や聴覚が発達していないのでニオイ(フェロモン物質)に頼って行動しています。
たとえば、エサを探したり、オス・メスを見分けたり、仲間と交信をしたり・・・、これらの多くをニオイを頼りに行なっています。
安心シートを使うと、ニオイがなくなり、エサの位置や仲間の位置が分かりにくくなります。
ですから、虫たちは栄養を取ったり、卵を産んだりすることができなくなり、結果的に数が減少していきます。
安心シートはこのような方法で、防虫を実現していると考えられます。
防虫剤と併用しても大丈夫
安心シートの防虫メカニズムは、一般的な防虫剤の効果を阻害するものではないので、併用しても問題ありません。
シートの上に虫がいる場合も
安心シートは、虫が嫌がる成分ではありませんので、シートの上を虫が歩く場合もあります。
しかし、敷いていると、徐々に虫が住みにくい環境になります。
防虫効果試験
安心シートの防虫効果は、財団法人日本紡績検査協会(ボーケン)で試験していただき、実証されています。
代表的な衣類害虫 コイガの幼虫の忌避効果試験
実験方法
ガラスシャーレに、半円に切ったミラクリーンを浸透させた紙と、未加工の紙を半分ずつ敷く。
中央にエサとなる魚の粉末を置いて、コイガの幼虫25匹をシャーレ内に放つ。
72時間静置後の個体数を数えて、3回試験を行った平均値より、忌避率を計算する。
実験結果
3回の試験を行い、幼虫の数の平均値は
- 未加工紙…21.5匹
- ミラクリーンR加工紙…3.5匹
(21.5-3.5) ÷ 25 = 忌避率72%
ダニ(ヤケヒョウヒダニ)の忌避効果試験
実験方法
大きなガラスシャーレ(直径45mm)の中に、小さなガラスシャーレ(直径90mm)を設置したものを2組用意する。
それぞれ、シャーレの間に、ヤケヒョウヒダニ10,000匹を投入する。
小さいシャーレの中に、ミラクリーンを浸透させた紙と、未加工の紙を、それぞれ敷く。
中央にはエサとなる粉末飼料を置く。
24時間後、小さいシャーレの中に集まったダニの数を数える。
実験結果
3回の試験を行い、幼虫の数の平均値は
- 未加工紙…21.5匹
- ミラクリーンR加工紙…3.5匹
(2143-354) ÷ 2143 = 忌避率83.5%